最近の学童野球の現場では
「○○監督は××大学まで野球やってたから任せてて安心」
とか
「コーチの○○さんは甲子園いった凄い選手なんだって」
そんな監督やコーチの球歴を見て自分のチームが強くなるって勘違いしてる親がとても多い。
「名選手名監督にあらず」って知ってるかな。
過去どんなに素晴らしい選手であっても指揮をとる立場になった時に大成するとは限らない。特に学童野球では顕著にそれがあらわれる場合が多々ある。
分かりやすいケースだと
プレーヤーとしては一流だったけどスコアが書けない読めない。
プレーヤーとしては一流だったけどルールが分からない(審判が出来ない)。
こんな指揮官で良いの?
選手個々のレベルアップを図るには、野球経験があった人の指導が良いだろう。
打ち方や投げ方、走塁や守備の技術を教えてもらうには適してると思う。
でも監督として指揮をとるのは別問題だ。
自分なら簡単に出来きてたヒットエンドラン。
でも子どもにやらそうと思うと上手くいかない。
そりゃそうだ、だって相手は子どもなんだから。
チャンスの場面でヒットエンドランのサインで緊張してしまう選手は少なくない。
で、失敗すると鬼の形相で怒る。
逆に自分が選手の時は怒られるのが嫌だったから怒らない野球を推進し、どんな時も「いいよいいよ」と笑顔で注意すらしない。チームは緊張感がなくなり試合に勝てなくなる。挙句の果てには「勝ち負けに拘らず楽しくやろうぜ!」って言いだす。
どちらも極端な例だけど、実際にこんなチームはあるし、自分の経験だけで指導してる監督さんを多くみかけるようになった。
じゃあ本当に「名選手名監督にあらず」なのか?
それはNOだと思う。
元名選手が一生懸命になって少年野球を勉強して何年もの経験を積めば素晴らしい指導者になるだろう。
しかし実際のところは経験を積み重ねることもなく、子どもと一緒にチームを卒業してしまう。そんなチームがなかなか強くなれない要因のひとつだと思う。
反対に一流選手ではなく、更には野球の経験がなくても勉強と数年間の経験で素晴らしい指導者になることは出来ると思う。
但しこれは学童野球に限って言えること。
中学以上の野球になったら技術的な指導や球歴は重要になってくる。
野球経験も無い監督が
「140キロのボールはこうやって打て!」
って言っても説得力はないよね。
これから小学校に入学して野球を始めようと思ってる親御さんは、そんな所も参考にしてみては如何かな?